ムメモ

書きたいことを虚実交えて適当に書きなぐるものです。

1つ星シェフの隠し味


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この食品サンプルみたいな全く食欲をそそらない画像は、アホみたいに濃い(年に一度凄い混むラーメン屋よりも)というか麺を食べたらスープが消滅する福知山のラーメン(子供と老人が食べたら気道が詰まってしぬ)

 

皮肉めいた文章で人格を疑うこと必須

読むだけ時間の無駄な

全く得にならない

全く新しいシリーズ

 

(新)偽ルポタージュシリーズ

 

 

第三話

1つ星シェフの隠し味

 

 そこは某街に存在する、某ガイド1つ星の洋食レストラン。

 

90年代後半から徐々に頭角を表し

2000年代ついに全国区に名を轟かせることになった。

そこには常連客がオープンから昼夜問わずひっきりなしにやってくるという人気店である。

その情報は常に店を守る常連の煙に巻かれ

実態をつかむことさえできないものであった。

 

私は断片的な噂と破り捨てられた紙を頼りに路地を歩いていると、ツタに覆われた一軒家が目の前に現れ、列があることでそこが探していた店であると確信した。

 

列に待つこと2時間

ようやく入れた店内には、たっぷりのバターの薫りと共に老舗の洋食屋らしからぬ比較的若くアルバイトであろう店員が出迎えてくれた。

 

 熱気を感じる厨房を見渡すと、白く頭のツバの部分が長い目だけが切り込みを入れられているコック帽と白で統一された制服を着用し、ただひたすらに、美味しい匂いを醸し出しつつ無言で料理を作り続けているコックがいた。

 

 席に通され置かれた木枠で固定された手書きのメニューを開くと、大きく書かれた料理が目を引く、どうやら人気のメニューは"溶かしバターととろけるタマゴのオムライス、野菜のソースを添えて"と"メロンのソーダ、バニラアイスを添えて"だと書かれていたので、私はその両方をオーダーした。

 

オーダーが入った厨房からは溶けて焦がされるバターと芳醇なトマトソースがご飯と共に炒められている音と香り、またもや溶かされるバターと今度は大量の溶かしタマゴが、フライパン上でシェフの巧みな腕さばきで踊らされているであろうリズミカルな音が店内を賑やかにさせていた。

 

待ち焦がれている私の前にはもう一つ注文した

みどり色の発泡する海に浮かぶ、黄身がかった島が現れた。

いてもたってもいられず細いスプーンで島をひとすくいして口に運ぶ。

2時間待った先に訪れる喜びは格別である。

しつこくない甘みのそれはまたたく間に舌を凍えさせてくれた。それさえも幸せだと感じるほどであった。

 

お待ちかねオムライスの登場である。

ケチャップライスが見えないほどに覆われた

黄色の無垢な表面が美しいと思えるほどだ。

 

 

惚れ惚れするオムレツを見ているとそこに席に案内してくれた若い店員がなぜかやって来た。

 

 

「何とお描きすれば宜しいでしょうか?」

手には残量が残り僅かなケチャップの容器が手に収まっていた。

 

…そういえば入店する際に

「お帰りなさいませご主人様」などと

自分の家でも召使いを雇ったわけでもないのに言われたような気がしたが、自分のことではないのでほぼほぼ気には止めていなかった。

 

「なんでも良いです、とりあえずケチャップを乗せてください」

早く食べたかった私は焦ってそのような無礼な言葉を投げかけてしまったばっかりに、店員の歪んだ笑顔と共に握力が+10kg上昇したような気がした。

 

若いであろう店員は黄色無垢なキャンパスに向かって緊張からかそれとも酒が切れたかプルプルと震えた手でパンクロック的なハートマークを書き始めた。

 

 

切れかけのケチャップは最後がなかなか上手く出てくれない。

 

今の店員には怒りの成分も多分に含まれているので余計に握力がかかっている。

その状態でケチャップは、正常に出るはずもなく、最後はブバッとケチャップがぶちまけられ終わった。

 

「今から私と美味しくなる魔法をかけますので一緒にご唱和ください」

そう言うと指をハートマークにしてこういった

「美味しくなあれ♡萌え萌えキュン♡」

もうどうにでもなれと思っていた私は不安定な音程の上に全力でハーモニーをとり、急いでそれを掻き込み会計して逃げた。