ムメモ心斎橋店

書きたいことを虚実交えて適当に書きなぐるものです。

実況動画とYouTuberと個人の馬鹿実験サイト

面白い位面白くない、少し面白いブログ(その全てがフィクションであり)


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ニコニコ動画のランキングなんかをまじまじ見てても、どうしても目に止まるのが、いわゆる実況動画である。

この実況動画、演者は基本的には顔を出さずに声だけで済むので、顔があまり整っていない人間にとっては好都合である。

見ているとまるで友達とわーわー遊んでいる感じやゲームのうまい人の後ろのギャラリーになっている気分になる。

プレイするゲーム(限らず何でも)とキャプチャーソフトといいマイクと編集環境さえあればなんとなく作れる。

最初こそ少数ながらパイオニアが見てても面白いと思う動画をつくっていた。

それが雨となって生えてきたたけのこがニョキニョキ伸びてきて今では見きれない動画があがっている。

 

オンタイムで撮って出しが魅力だと私は思っていたが、人気のために(見やすさのために)編集に凝り始める人間が出てきた。

スローモーションや早回し、テレビ番組を模した過剰なテロップその全てが私にとってつまらなくする要素であった。

今ではそのアイデアもほぼ頭打ちになって今では合成音声で実況するくらいだから、このジャンルも風前の灯である。

プレイ動画はまだ面白いやつもあるけどね。

 

ニコニコ生放送がサービス開始の頃(それこそ全放送枠50枠時代から)、私は好きで見ていた。

過去にはPeerCastとかネットラジオとか色々あったみたいだが、私は都合見ることができなかった。

そこで小慣れたユーザー(らしい)が物珍しさで始めて手探りの状態で30分を消化するのはとても新鮮だった。

好きな理由はこれも同じで、何でもない一部分を切り取ったドキュメントを見ている感じになっていたからである。

 

初期の暗黒放送なんかがまさしくそれに当てはまるし、得体の知れない人間の何でもないドキュメントは今思い返しても面白かったと思う。取り巻きが出てきてからはあまり面白くなくなったが。

 

本放送から外れたミラーリングを行う放送もなかなかで、ユーザー同士が放送を見ながら言いたい放題だったのも面白いと思った。

いらんこと(もっとやれ)を行うミラーの放送者もいたのはよく覚えてる。最後の方は惰性だったろうけど。

 

それでもやっぱりここでもたいして面白くもない人間がテレビ(特に面白くもない部分を抽出して)の真似事をしだす人間が出てきて段々と面白くなくなってきた。

女装しててもいいけれど話はたいして面白くもないし。

なんの捻りも効いていない効果音を猿の真似事のように何度も鳴らしわっきゃわっきゃしていても面白くもない。

タグから放送を探そうとしても大抵酒とタバコが痰のように絡んだ放送をしてたり、同じようなキンキン声の女性の放送だったり。

ユーザーをやたらと特定しようとする人間もいたし。

やたらとお茶とか出そうとしたり、イラッシャイばっかり言ってる人もいたし。

 

たまに面白そうな放送者がいても、そのファンしかいない状況で、ガッチリ自治されてて新規の私を締め出す状況を何度も体験したか。

 

私も皮肉で色々実験してたけど味のない噛みかけのガムはどんなアプローチのかみ方をしても味のないガムだった(効果音の上に更に効果音を足していったり、キリスト教の普及放送にとても深いリバーブをかけて洗脳させようとしたり、コメント上で本人に全く関係ないレッテルを貼って遊んだり(ナオト・インティライミサイコパスイメージを貼り付けたりする感じ))

 

一方グーグルに買収されたYouTubeでは動画にアドセンスを付けて動画自体を収益化することができるようになり、ユーザーはいかに再生数を増やすかを重点に動画を作るようになった。

ニコニコ動画(生放送含む)である程度の数のファンを持つユーザーも直接ゼニーが入るYouTubeに流れるのも当然の流れで、主に動画を上げている人間をYouTuberなんて呼ばれるようにもなった。

 

試しに色々見てみると動画のネタが何処かで見たことあるようなニュアンスのものばかりだなあと感じた(もちろんそれ以下のクオリティーもそれ以上のクオリティーのもある)。

 

一昔前に私がよく見ていた個人のページの馬鹿な実験サイトのノリとよく似ているのである。

 

過去のインターネットの遺産がガンガン消されている悲観すべき状況にある、ただそこにはほぼ原液といっていいネタが詰め込まれていた。

個人的に面白かったのは火が入った七輪の上に洗った石とアルミで包んださつまいもを入れた鍋をくべて七輪の空気穴に強制的にコンプレッサーで空気を送るというターボ石焼き芋という記事。(ページが残っていたhttp://www.ne.jp/asahi/kousoku-web/hp/ishiyaki.html)

 

話はYouTuberに戻る。

ここでも雨後のたけのこ現象は起こるべくして起こっている。

商品レビューや、実況動画、ダサいサムネや効果してない効果音なんかがそれに当てはまるのだろうか。

どれもこれも何かの劣化コピー劣化コピー劣化コピーで、YouTube上で300回ぐらいエンコードを通された感じの状態になっている。

実験系でも同じネタがこすられすぎてて見てて気味が悪くなるし、テレビの真似も一杯やっている。

日本だけか分からないが、過度なカットアウトがしょっちゅう使われている。

見る際に飛ばされないようにする工夫だろうが、その場が持つ空気感がバキバキに壊されているのでなんだかもったいないような気がする。

その動画を見る理由が学校で流行ってて会話に乗れないからなんて寂しい理由で見られているのだからなんか哀れ。

それでいてそういうやつばかり見る人に限って「テレビって面白くねえ」とか言い出すのだからタチが悪い。

 

 

また過去に現在に未来に面白いものを探す旅にでも出るかもしれない。

未だにモンティ・パイソンとフォルティー・タワーを超えるコメディーを知らない。

もっと笑うためにもっと学ばないといけないのかもしれない。この何処かからの言葉を引用して、今日も私は腐りかけの動画を観る。